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自民vs民主の公開討論(その2.農業政策の2)

論争のまとめの評価

農業政策について、ここまで基本的に討論の流れに沿い、大きく3つの論点にわけて、順次簡潔に要約・レビューしてきた。最後に、改めて全体評価を加えたい。

農政の論点は相互に重なっているので、論争は行きつ戻りつした。それはやむを得ないことだ。だが、全体として討論は、事実上民主党の「戸別所得補償制度」を巡るものだったと言える。なかでも、米の生産調整と「戸別所得補償制度」の関係づけを巡る議論になった。そこにこの分野で最大の政治的分岐があり、当然の流れである。

これに対し、自民党(谷津元農水相)の主張は、基本的にこれまでの政策の継承と改良であり、現在までの農村の疲弊、農業基盤(特に担い手面)の弱体化を逆転していくための説得力ある対案提示がなかったと言うしかない。

(1)あえて討論内容を要約して、両党政策を対比すれば、自民党はこれまでと同様(経営規模拡大や農村公共事業を通じた)所得向上に農政の基本をおき、民主党は(経営規模を問わない)所得の安定、それによる農村社会の安定・再生を対置した。

これは、政策手法でも鮮明な対比につながった。自民党の政策手法は生産調整(減反)の維持、それによる米価の相対的な安定、販売を通じた所得の確保、一方で(団体、農協、自治体経由の)多種補助金での支援という組み合わせである。

民主党はこれに対し、(直接的)戸別所得補償政策への支援一本化、生産調整は維持するが、補償の有無とリンクさせて「減反選択制」に踏み込んだ。すなわち、生産調整(減反)参加の選択制を前提に、生産調整に協力せず戸別所得補償を受けないという選択肢で、作りたい農家は作ることができるとする。生産量の政府管理を弱めようとするものだ。

(2)「戸別所得補償制度」が「一律補償の悪平等」だというのは、制度についての無理解による(その点、民主党の政策周知努力はまだ十分ではない)。(全国平均)生産費と(戸別農家の)販売価格の差を補填する制度だから、全国平均生産費より低コストで生産する農家はそれだけ利益が大きくなる。中小規模農家にも、コスト低減へのインセンティブが働く。ここから、経営規模拡大一辺倒ではない、多面的なコスト削減・経営改善への取り組みが誘発されるだろう。

(3)これは私自身がかつて携わった北海道での酪農政策のケースだが、スチールサイトへの誘導で多くの大規模農家が巨額負債に苦しんだ(多くは挙家離村した)。コンクリートサイロで十分であり、地域条件や経営スタイルによってはビニールシート型の簡易サイロでも経営は成立するのに、お役所仕事で、規模拡大(と融資、補助)の条件が一律に決められたためだった。

日本農業・農村の再生は、地域の個々の農家のレベルから、自分の経営判断と工夫で利益を高めることができる仕組み、トライに失敗しても一定の経営安定が保てる制度支援にしない限りありえない。

(4)「戸別所得補償」への政策支援の一本化・合理化は、政権を争う政党として鮮明な政策対置であり、政策の整合性評価の獲得に成功しつつある。現実に参議院選の地方圏一人区逆転の大きな理由の一つとなった。さらに、現在に至って、(中小零細経営が圧倒的に多い)農家の支持が(民主党政策の)「戸別所得補償制度」に集まり、既得権益を持つ農業関連団体や族議員が(自民党政策の)「生産調整と補助金の堅持」に偏っているのは当然だ。しかし、「生産調整と補助金の堅持」ではもはや支持が広がらないことも歴然としてきている。民主党は、生産農家・農村と農業関連の既得権益団体とを政治的に分離し、多数農家の自民党からの離反を進めることに政策面から成功しつつある。「地方の反乱」は総選挙でも再び現実のものになるだろう。

(5)何より、地方圏の多くの地域では、農村型コミュニティの安定が最大の問題だ。戸別農家が成り立たなければ地域社会が壊れる。これまでの政策継承で農山漁村の疲弊にブレーキがかかると信じるものは少ない。民主の「戸別所得補償制度」は、(全国平均)生産費と(戸別農家の)販売価格の差を補填するするものだから、米価と農家所得を切り離し、小規模農家にも持続的・計画的な経営の可能性を広げることになる。政策財源の確保などリスクはあるが、いま、民主党が提案した「戸別所得補償制度」に代わる現実的な農村再生政策の提案はない。それは(中小零細の)多数農家の戸別経営を支えることで、地域コミュニティの共通利益にも通じているからだ。

(6)「戸別所得補償制度」の理論的根拠として、農林水産業の多面的機能を上げていることも時代性があり、評価できる。いたずらにカロリーベースの食料自給率の低さを上げて危機感をあおり、それを農業支援の根拠にするより、はるかに生産的で、合理的な説明である。ただし問題は、現在の日本農業が実は代表的なCO2多消費産業であるという実態だ。有機農業や環境保全型農業への加算措置を強めなければ政策的整合性が取れまい。

(7)政権交代が実現すれば、民主党は米だけでなく、麦、大豆などの農産物の他、水産、畜産分野でも生産目標数量を設定し、これに従う農家・漁家には生産費と販売額との差額を(政府が)補償するとしている。このとき最大の課題は(繰り返しになるが)おそらく、そのぼう大な実務的作業とその準備だ。システムの確定と法制化、着手までの作業は相当に大きい。その当初の行政コストの大きさ、担当行政組織が円滑に対応しようとするかどうか、課題は多い。自民(谷津・元農水相)は、部分的な難点を指摘はしたが、「戸別所得補償制度」そのものに強い反対意志を表明しなかった。この実務的対応の難しさについてより厳しく追求するべきではなかったか。

 
| B2.農政・産業政策系 | 21:35 | comments(0) | trackbacks(1) | pookmark | このページのトップへ
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| 日本農業新聞 | 2009/08/20 12:49 PM |